糖
尿 病
糖尿病 は血糖値(血液中のブドウ糖濃
度)が病的に高い状態をさす病名である。ひとことに血糖値が高いと言っても、
無症状の状態から、著しいのどの渇き・大量の尿を排泄する状態、さらには意識
障害、昏睡に至るまで様々であるが、これらをすべてまとめて、血糖値やヘモグ
ロビンA1c値が一定の基準を越えている場合を糖尿病という。 糖尿病は高血糖その
ものによる症状を起こすこともあるほか、長期にわたると体中の微小血管が徐々
に破壊されていき、目、腎臓を含む体中の様々な臓器に重大な傷害を及ぼす可能
性があり、糖尿病治療の主な目的はそれら合併症を防ぐことにある。
糖尿病は遺伝性疾患であり、家族歴が発症の重要な原因となる。
中
医 学 的 解 説
病因:主に肺熱津傷、胃熱灼盛、腎陰損虚、陰陽両虚である。
弁証論治: 中医学では上消、中消、下消と分けます。 1.上消 肺熱津傷 「症状」:のどの乾きが酷く、水を多くのむ、頻尿で尿量が多い、舌辺尖紅、苔薄黄。 「治法」:清熱潤肺、生津止渇。 「方薬」:消渇方。 2.中消 胃熱灼盛 「症状」:多く食べるがすぐお腹がすく、体がやせて、便が硬く便秘で、苔黄。 「治法」:清胃瀉火、養陰増液。 「方薬」:玉女煎加黄連、梔子。 3.下消 (1)腎陰損虚 「症状」:頻尿、尿量が多く、尿が油みたい濁り、または尿が甘い、のどが乾き、唇が乾く、舌紅。 「治法」:滋陰固腎。 「方薬」:六味地黄丸。 (2)陰陽両虚 「症状」:頻尿、尿が濁り膏の様、顔色が黒く、腰足がだるく痛い、冷え性が酷く、EDになる、舌淡苔白。 「治法」:温陽滋腎固摂。 「方薬」:金匱腎気丸。
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