更 年 期 障 害


                                  中 医 学 的 解 説

中医学では絶経前後諸証といい、生理が無くなる前にめまい、耳鳴り、不眠、顔が熱く、のぼせて汗がでる。いらいら、顔、下半身がむくみ、食欲がなく、下痢気味、生理周期が乱れ、情状不安定などの精神症状が現れることをいいます。

病因：主に腎陰虚、腎陽虚である。

弁証論治：

１．腎陰虚
「症状」：めまい、耳鳴り、顔が時々熱く汗が出る、腰膝が痛く、生理が早まったり、遅かったりする。生理の量が多かったり、少なかったりし、乾燥肌で、かゆい、口が渇き、便秘がちで、舌紅、少苔。
「治法」：滋陽腎陰、佐以潜陽。
「方薬」：六味丸。

２．腎陽虚
「症状」：顔色が黒く、精神的落ち込み、冷え性、足腰が冷たく痛い、食欲が無く、下痢気味で、生理の量が多く、いきなり大量に出ることがある、色は濃く、固まりがあり、顔、下半身のむくみ、夜尿が多く、頻尿、尿漏れ、おりものが薄く、舌淡、または周りに歯痕がある、苔薄白。
「治法」：温腎扶陽、佐以温中健脾。
「方薬」：八味地黄丸合理中丸。                              

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症状	処方
めまい、耳鳴り、顔が時々熱く汗が出る、よくしゃべる、カッとなりやすい、精神不安定、不眠、多愁訴、腰膝が痛く、生理が早まったり、遅かったりする。生理の量が多かったり、少なかったりし、乾燥肌で、かゆい、口が渇き、便秘がち	六味地黄丸＋加味逍遥散
顔色が黒く、精神的落ち込み、冷え性、足腰が冷たくて痛い、食欲が無く、下痢気味で、生理の量が多く、いきなり大量に出ることがある、色は濃く、固まりがあり、顔、下半身のむくみ、夜尿が多く、頻尿、尿漏れ、おりものが薄く、舌淡、または周りに歯痕がある	八味地黄丸＋冠脉通塞丸

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　西 洋 医 学 的 解 説
　　　
更年期障害：卵巣機能の低下によるエストロゲン欠乏、特にエストラジオールの欠乏に基づくホルモンバランスの崩れにより起こる症候群で、その症状がひどく、仕事や家事など日常生活ができないほどの状態をいう。
女性の場合、閉経期前後になると卵巣機能が低下し、卵巣から分泌される女性ホルモンの一つである卵胞ホルモン（エストロゲン）の量が減少することにより起こる。

男性の場合、30歳前後より睾丸の精巣から分泌される男性ホルモンであるテストステロンの量が減少し、その結果40代後半になってくると更年期障害の症状が起こることがある。

症状：

様々な身体的症状および精神神経症状が現れるのが更年期障害の特徴ですが、エストロゲンの低下に伴い急速に発現する早発症状と、閉経後数年から10年以上してから発生する遅発症状とがあります。

[1]早発症状

　のぼせ（hot flash）、ほてり、冷え症、発汗異常、動悸、めまい、うつ状態、イライラ感、不眠、頭痛、手足のしびれ、蟻走感（ぎそうかん）など

[2]遅発症状
　性交痛、萎縮性（老人性）腟炎、尿道炎、尿失禁、皮膚委縮、肥満、腰痛、肩こり、骨粗鬆症（こつそしょうしょう）、骨量減少症、動脈硬化症など

男性の場合は勃起不全（ED）といった生殖器症状が出現する。

治療法：

主にホルモン補助療法（HRT）です。閉経前後に体内で不足してきた女性ホルモン（エストロゲン）を、飲み薬（経口剤）や貼り薬（貼付剤）として補充する。それにはいろんな副作用が伴います。

乳ガン（既往も含む）・子宮内膜ガン患者、血栓症・塞栓症の既往をもつ人、重篤な心疾患、肝疾患や腎疾患をもつ人はホルモン補充療法を受けることができません。子宮筋腫・子宮内膜症をもつ人、高血圧症、インスリンを必要としている糖尿病患者、原因不明の子宮出血のある人、胆石症、片頭痛のある人、ヘビースモーカー、肥満の人は注意しながら治療を受ける必要があります

閉経後女性にエストロゲンを単独で投与した場合、子宮内膜ガンの発生率が約2倍になるという報告があります。エストロゲンは子宮内膜と同様に乳腺組織に対する増殖作用をもっています。エストロゲン単独療法、プロゲストーゲンとの併用療法のいずれにおいてもHRT（ホルモン補充療法）の期間が長くなると乳ガンの危険性は増加します。ホルモン補充療法中は、子宮内膜細胞診と乳ガン検診を定期的に受ける方が良い。


                                         気 に な る 予 算

予算は体質によりいろいろあります。

一ヶ月９０００円〜　　　体質によります。

平均予算：　１５０００円