和剤局方「神仙太乙膏」 タイツコウ軟膏は、中国の宋の時代に編集された「太平恵民和剤局方(*)」に収載されている「神仙太乙膏」を現代によみがえらせた生薬製剤外用薬です。
- やけど
- きりきず
- 虫さされ
- とこずれ
- 他の肉芽形成(火傷)
など幅広い症状に効果を発揮する生薬製剤、タイツコウ軟膏をぜひご家庭の常備薬に。 (*)約1000年前の宋朝が直轄していた和剤局(現在の日本でいう厚生労働省にあたる)が中国各地でそれぞれ流伝していた多くの処方薬を集めて臨床実験を行い、その結果効能の確かなものだけを選りすぐってまとめたもの。一般向きに使える“漢方処方の原典”ともいうべき協定処方集です。 タイツコウ軟膏の効用やけど痛みが止まり、水疱になりそうな場合も水疱をつくらず、短期間で治ります。 ※患部は清潔にしてください。やけどのひどい場合、範囲が広い場合は医師に相談してください。 きりきず痛みが止まり、傷口を化膿させずに治します。 ※傷口を十分洗浄したあと、ガーゼなどにタイツコウ軟膏をのばして傷口に貼ってください。 虫さされかゆみ・熱をとり、早くはれがひきます。 その他の肉芽形成(火傷)皮膚の損傷を再生させます。 とこずれ肉芽の形成を助け、また痛みをとるので、患者さんが楽になります。 ※感染を防ぐために、患部を十分洗浄してからタイツコウ軟膏をご使用ください。 タイツコウ軟膏の使用法タイツコウ軟膏は、すりこまずに軽くのばすようにぬってください。傷がひどい場合は、ガーゼに厚めにのばして患部に貼ると、より効果があります。 なお、直射日光下で使用の際、原料のゴマ油により日焼けするおそれがありますので、日光が直接患部に当たらないようにしてください。 タイツコウ軟膏に使われる生薬タイツコウ軟膏は7つの生薬、ゴマ油、ミツロウより成り、淡褐色で独特のにおいがあります。 また、生薬(薬用の草根木皮)を用いた製品ですので、製品により軟膏の色調が多少異なることがありますが、効果には変わりありません。 | 当帰(トウキ) トウキの根 | トウキとは、セリ科の多年草。血液循環を高める作用があり、充血によって生じる痛みの緩和に有効。膿を出し、肉芽形成作用があるとされている。 | | 桂皮(ケイヒ) ニッケイの小枝の皮 | 肉桂(クスノキ科の常緑高木)の小枝の皮。内服薬として利用した場合、健胃・解熱・鎮痛効果が期待できる。また肉芽形成作用および血管拡張作用もある。 | | 芍薬(シャクヤク) シャクヤクの根 | キンポウゲ科の多年草シャクヤクの根。消炎・鎮痛・抗菌・止血・抗けいれん作用がある。 | | 大黄(ダイオウ) ダイオウの根茎 | タデ科の多年草。消炎・止血・緩下作用がある。さらに最近の研究で、抗菌作用が認められている。 | | 地黄(ジオウ) アカヤジオウの根茎 | ゴマノハグサ科の多年草アカヤジオウの根。内服薬として利用した場合、補血・強壮・止血の作用が期待できる。外用では腫れものの熱をとり、肉芽形成作用がある。 | | 玄参(ゲンジン) ゴマノハグサの根 | ゴマノハグサ科の多年草ゴマノハグサの根。消炎・解熱・鎮痛作用がある。皮膚の痒みをとるといわれている。 | | (ビャクシ) ヨロイグサの根 | セリ科の多年草ヨロイグサの根。消炎・鎮痛・排膿・肉芽形成作用がある。皮膚の痒みをとる。 |
これら7つの生薬をゴマ油で抽出し、ミツロウで固めたものが「タイツコウ軟膏」です。 《ゴマ油》 ゴマから抽出した脂肪油。虫下しに有効で、腫れものに塗ると鎮痛効果が期待できる。 《ミツロウ》 ミツバチの巣から採取した蝋(ロウ)。中国医薬大辞典によれば、「有直接凝固血液之功。且有制腐滅菌之効」とある。 このようにタイツコウ軟膏は、すべて自然のもので構成されていますから、安心して使うことができます。 |